第七話
ギルド破綻、そして旅立ち。


よーく読み返すと、
前回の話って、
結構…ネガティブな発言が多かったですね(汗)。
でも、実話は実話でしか書けません(断言)。


知り合いが一気に増えて、
楽しかったといえば楽しかったんですけどね…。





ある日…日曜日だったと思います。
その日は珍しく、みんな集まって、
そうだなートレハンに久しぶりに行くかー、
ということになりました。


まともにメンバーがそろったのは、
本当に久しぶりでした。
Haven以外をよく知らないフォードなどは、
よく他の面子に会っては「いぢられ」(涙)、
それなりに個々人とは会っていたのですが、
全員が顔を揃えることはあまりなかったのです。


気がつけばフォードがこのギルドに入って、
なんだかんだ言いながらも、
三週間…ほど経っていました。



よってこの日は、
2002年6月16日だったと思います。
事件は起こります。





この頃のフォードは、
斧使い」になっていました。
当時、
巷ではハルバードが流行っていたのですが、
「フォードは絶対斧がいいわ。
いつか、
その斧を使っててよかったって思うから、
斧を使っててみて」
という、
ZAXの言葉を信じて斧スキルを上げていました。
実はハルバードに憧れていたのですが…。


しかし、
このZAXの判断が、
正解だったことが後に証明されます。





余談になりますが…。
この頃、クライアントをヴァージョンアップさせ、
やっと
UO:LBR(ブラックソーンの復讐)にしました。
それまでは「はぢめてのUO」でやっていたので、
まだヴァージョンは、UO:R(ルネッサンス)だったのです。


UO:Rクライアントは、
グラフィックや音楽の面でUO:LBRと違うのですが、
決定的なのが
UO:Rでは
イルシェナーに行けなかった、

ということですね。
そーなんです。
ムーンゲートをくぐっても、
イルシェナーが選択肢に表れず、
…つまりは、
トランメルとフェルッカしか移動出来なかったのです。


みんなでイルシェナーに行こう!
というような空気になっているときに、
「ごめん、俺、UO:Rで…」
と言ってその場の空気を壊し(苦笑)、
結果、
Havenでお留守番をしていたというのは、
あまり楽しいものではありませんでした(笑)。


LBRに切り替えてから、
しばらくの間は、
3Dプレイヤーとして活躍していました!
いやだって…、
せっかく3Dになるし!(爆笑)。
当時はそれほど「重い」とは思わず、
また操作性の面でも「やりにくいなあ」とは感じていませんでした。


むしろ、
3Dから2Dに戻した時の方が大変でしたね(苦笑)。
日本語対応が進んでいたのは、3Dの方だったので…。





さて。
余談はこれくらいにして、
ギルドでトレハンに行く場面に話を戻しましょう。


今回はギルドメンバー全員で出発です。
(※前回紹介した面々のことです)
もちろん、
有無を言わさず、L5です(涙)。

いつものように、
「今日もフォードが死ぬのかなー♪」
などと早速いぢられていますが(涙)。
 ところが、
このトレハンが思わぬ事態を
引き起こすことになりました。





現場にゲートで到着すると、
トレハンキャラを持っているFATが
早速穴を掘り始めます。


そして、
出て来る出て来る、モンスターの山!
まあ、L5のモンスターですので、
血エレ、毒エレ、デーモン、などなどだったの思うのですが、
なぜか、この日は重かったらしく、
みんなの動きが緩慢でした。


そして…、
気がつけば、
なんとフォードだけしか
生き残っていない状況でした!

もちろん、
モンスターたちは元気にうごめいています(涙)。





「な、なに!?」


と内心焦りつつも、
一人ではどうしようもないので、
まずは誰かを蘇生をしようとします
(包帯スキルなどは上げていたので、
蘇生は出来るようになっていました)。



 状況を見て、
まずはFATを生き返らせようとするのですが、
「まずは、GM、エイコム、ZAXの誰かにしろ〜」
というパーティーメッセージが入ります。
この三名は、テイマーで来ていました。


テイマーたちが乗っていた、
ユニコーン、ナイトメア、麒麟が奮戦している状況を見て、
FATは「All Attack」コマンドが出せる三名が先に生き返らなくては…
と思ったようです。



 なるほどと思い、
まずはGMを蘇生しようと試みます。
GMを何度かの失敗ののちに(汗)、
蘇生させます。




 
次に誰かを蘇生させようとするのですが、
その時に近くにナルの幽霊が歩いていました。
ナルは自他称「ヒーラー」だったので、
回復や蘇生がうまかったのです。


そこでナルを蘇生して、
他のメンバーの蘇生に回ってもらいます。




 

その間に、
次々に殺されては消えていくペットたち!

当時は、
まだ「お気に入り」ペットという仕様がなかったので、
一度死んでしまえば、
どれだけ育てたペットであっても
どうしようもありません。

日ごろから、
テイマーがどれだけ一生懸命自分のペットを育てているかを、
間近に見ていたので、
とにかくこれ以上の被害を出してまずい!
と焦るフォード!





 蘇生&回復は、
とりあえずナルに任せて、
ペット軍団の一助になるべく、
フォードは戦いに回ることにします。


基本的に、
モンスターのターゲットはペット優先で飛んでいきますが、
それでも殴っていればフォードにも攻撃が容赦なく降りかかります。


血エレ、
毒エレ、
赤閣下、
…まだまだ一人で戦ったことのない、
強敵ばかり…!
絶対に持ちこたえられない…!
と覚悟を決めました。




しかし、
フォードは死にませんでした。


 思えば、
ギルドメンバーに様々な場所に連れて行かれた中で、
乱戦の生き方をフォードは実体験で学んでいたのでした。


ギルド内に手本らしきプレイヤーはほとんどいませんでしたが、
(※戦士がいないに等しかった)
とにかく死にたくない、
死んでしまえば幽霊で終わり…
という状況を
もう味わいたくない…、
その一心で戦ってきた成果は、ここで十分発揮されたのでした。





気が付けば、
みんなが蘇生されていて、
モンスターがいなくなっていました。


どうやって倒してのか、
どうやって立ち回ったのか、
…よく覚えていませんでした。
無我夢中でした。


一部からは、
「何でフォードが死んでいなんだー!」
という苦情(?)も出ましたが(苦笑)。





さて…。
何とかモンスターを退けて、
やっとこトレハンも終わった…と思った瞬間、
GMがパーティーから抜けました。


重すぎて落ちた…?
と心配していたみんなは、
ともかく、回線復活を待ちますが、
なかなか戻ってきません。
そのときFATから、私にQが来ました。


パーティメッセージも、
IRCも繋げていたので、
わざわざQでよこす事自体、
「何かあったな…」
と思わせるのに十分でした。


そしてそのQのコメントは、
 ヤバイ、
(GMが)IRCにいないぞ〜。
というものでした…。





へ…?
なんだ、それは…?
IRCを確認しますが、
確かにいません。
さっきまでいたのに…?


こりゃ変だ…ということで、
とりあえず私がFATにQを送ります。


「このままではまずいので、
とりあえず、みんなと一緒に移動しよう」


「そだね〜、どこいこうか〜」
(※彼は間延びした喋り方をよくしていました)


「あまり邪魔されない場所がいいな…どこか知らないか?」


「じゃ、ここがいいさ〜」
 

と移動した場所は、
ブリテイン城の屋上(笑)。





行けるんですねえ…。
どうやって行けるようになったのかは、
まったくの不明ですが…(笑)。
ここのルーンを持っていたFATも、


「なぜか、持ってたんだよねえ〜」


と言っていたくらいですからねえ(笑)。
以後、この場所のルーンを焼いてもらい、
集合場所として何度か使わせてもらいました。






まずは、全員移動終了。
メンバーには、
トレハンの分け方をするということで、
まずはここに移動してもらったので、
その間に
FATにGMの状況をチェックしてもらうことにしました。


「トレハンの中身とか、
みんなそっちを見させておくから、
FATはGMの方を頼むよ」


「O〜K〜」


FATのQだけに、GMのQが反応しており、
他のメンバーのQにはGMがいない状況だったので、
とりあえずはFATにGMに話しかけてもらうことにしました。





しばらくして、
FATのQが返事をよこします。


「…フォード、なんかヤバイ。俺だけじゃ、ダメだなあ…」


珍しく、
FATがまじめな口調で話しかけてきます。

「…何が?」

「ともかくIRCに戻るように話したから。IRC出しておけ」

「了解」





この辺になるとさすがに他のメンバー、
ナル、エイコム、チェリー、そしてZAXも
何かあった…と気づき始めます。
そこで、
私の方からみんなにIRCに入るように言います。

何かしらの胸騒ぎを覚えながら、
全員、
IRCの画面を見ます。





そこには、
GMがいました。


一言目。
「GMは、
ZAXがやればいいよ」





は…?
一同、
何がなんだかさっぱりの状況です。



GMが言葉を続けます。
「みんなさ、
ギルドってなんだと思う?」
そして、長い話が始まりました…。





結論から言えば、
どうやら、
もうGMをする気は
なくなったようです。



 詳しい内容は…、
回想するだけでもイヤになってくるのですが、
とにかくメンバー全員でGMをなだめたり、勇気付けたり、
一生懸命でした。
それが延々…なんと3時間(涙)。


みんな、
最初は一生懸命だったのですが、
あまりに話題が堂々巡りになってくるので、
疲れておかしくなってきました。


途中でFATが、
「フォード、ちょっと…」
と私をみんなが見ていない画面まで引っ張って、
UO上で話を始めました。
(※GMは、IRC上にしかいませんでした)





FAT「GMさ…、どう思う?」

フォード「前から、ギルドのあり方とか、どうとか言ってたけど…ここまでくるとなぁ」

FAT「もう…だめかな?」

フォード「…と思うぜ」

FAT「だよなあ…。俺らに何を求めているか、
わかんないしなあ」



FATの言葉どおり、
何をみんなに求めているのか、
GMはついに言いませんでした。






フォードとFATが話している間、
他のメンバーが懸命に説得を続けていました。


ナル、一生懸命でした。
いわく、ベンダーの補充とかもっと手伝う、
もっと積極的にギルドの活動に参加する…などなど。
その言葉は、
しかし、
あまりGMを動かすものではなかったようですが…。





ZAXも、一生懸命でした。


しかし彼女の場合、
もともと積極的にギルド活動していなかったので、
私の見た感じでは、
それほどこの話に付き合う気はないようでした。


…ちなみに。
チェリーは眠くて、いなくなっていました(涙)。






最後に、
エイコムが話し始めました。
エイコムは前に話しとおり、
あまり口数が多くなかったので、
喋ったこと自体、
みな驚きでした。



「このギルド…もう、やめよう」
 

それで、
おしまいになりました。






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「GMは、焦っていたんだよ。
ほら、
もうすぐファイナルファンタジーのネット版が始まって
そっちにみんな行くんじゃないかって…ね。
だから、
ギルドを通して、
コミュニティを作りたかったようなんだ。
ギルドを作るまで、
毎日、
私に理想を話しててね…、
ギルドを作ったらこうするんだとか、
みんなと協力するんだとか…。
それが思い通り行かなかったんだな…。」
 

そういうことがあったのか…と思いつつも、
何か釈然としない雰囲気が、
みんなの間に流れました。


「誰のせいでも、ないよ。
仕方なかったんだな」


そして。
それだけ言い残して、
エイコムはリコールアウトしました。






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「フォードさんは、
UO、
続けますよね?」


ナルが話しかけてきました。
「ああ、そうだね」、
と応えると、


「よかったです。
私はまたヘイブンにいますから、
誘ってくださいね。
今日は…お疲れ様でした」



そして、ナルもリコールアウトしました。





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「フォード、
…私はギルドは、
少なくともここのギルド(でGM)はやらないわ」


ZAXが話し始めました。
わかるよ、と
フォードが画面で応えていました。

みんなもそういう気持ちになっていたと思うので、
このZAXの発言は、GMを引き受ける気はない…
という意思表示だと思いました。


「…例のね、
家を買う計画、結構進んでるのよ。
フォードが協力してくれたおかげで、
お金も結構たまってるし」

何もしてないさ、ZAX。俺は何もしてない。

「ううん、フォードはあたしと一緒に狩りにいくと、
戦利品をもらわないじゃない?
あれって、結構な額になっているのよ?
本当、フォードのおかげで助かってるわ」

そんな…、こっちこそお礼を言いたいよ。


「家を買ったら、…二人で住もうね」

ああ、そうだな。


「あ、そうだ…、ねえ、フォード」

うん、なんだい?


「あなた、…強くなってるわ。
たぶん、
あなたが思っている以上にね。
また会いましょう、
…フォード・ダイン」
 

そして、ZAXもリコールアウトしました。





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「ふられたのかい〜?」
いつも口調に戻った、FATが近寄ってきました。

「何言ってるんだよ(笑)」
フォードが応えます。

しばらくあって、FATがまた口を開きました。

「…いろいろ、大変だったな」

「ああ、そうだな…」

「はあ、これでまたギルド探しだ〜」

「FATは、ギルドが好きなんだなあ、
自分でやればいいんじゃないか?」

「やったことはあるよ、ギルマス〜」


それは意外でした。


「でもねえ、やっぱりギルマスは大変なんだよねぇ〜」

そうかあ…。


「たぶん、フォードも気づいたと思うけど、
ギルドマスターはある程度、
みんなを統率しなくちゃねぇ。
引っ張っていかなくちゃねぇ。
今のGMはそれをしなかった。
みんなに、そういう意味では
期待しすぎたのさ〜」


「やっぱり、そういうモンなのか…」

「他にも大事なことがあるけどね〜」

「…なんだい?」

「個々が、強くなくっちゃってことさ〜」

「プレイの?キャラの?」

「いいや…
自分をもっているかどうか
ってことだよ。
いまのギルドはそれが弱かったな〜」

「じゃあ、俺も失格だな(笑)」





少し間があって、FATが言いました。
「なあ、フォード。
フォードがギルドを作れよ。
俺、入るぞ」

「な、なに言ってんだ、俺に、そんな力量はないよ」

「俺がサポートするさー」

「…まだ、UOのことがよくわかってない」

「それでもいいさー」
 
「なあ、…FAT」

「なんだい〜」

「俺にも、今のGMのようになる可能性がある。
だから、
今はまだダメだ」
 
「…わかった〜。じゃあ、作ったら、必ず呼んでくれ〜」

「ああ、そんときゃ、よろしく頼むぜ!」

「ヘイブンにいるからさ〜、またなー」
 

そして、FATもリコールアウトしました。

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
こうして、
初のギルドは終わりました。
何がなんだかわからないまま。


今でも、
GMがトレハンの最中に
なぜいなくなったのか、
なぜあんな行動をとったのかは、
いまだに謎のままです。





ギルドマスター「たぶん、フォードは私を恨むんだろうな…」


フォード「なぜだ、なぜそう思う?」


ギルドマスター「私が、…期待に応えなかったからさ」





ギルドというのは、
人間関係というのは、
人とのかかわりと言うのは、
本当に難しい問題だと思います。


この後も、
フォード、
そして女王に命を宿してからも、
そういう問題に自身が直面したり、
友人が直面して悩んでいるのに助言したり、
数多くの場面に立ち会ってきました。


様々な場面があり、
様々な立場があるので、
一概に、
「こうだ!」
というものはないのですが、
少なくとも私はこう思うようにしています。





●価値観が、著しく違う人とは行動を共にしない。
ウラを返せば、
自分の価値観を押し付けないようにするし、
押し付けられないようにする。
世界は、広い…。


●画面の向こうに、「人」がいることを忘れない。


●親しき仲にも、礼儀あり。
暴言を吐くなど、もっての他。


●所詮ゲームだから…という気持ちにはならない。
やるときは本気!
でも、リアルと混合はしない。
節度を持つようにする。


●「自分と合わない人」がいることは、ちゃんと認識する。
ただしそれを盾にとって、傍若無人に振舞わない。


●簡単に言やぁ、
ガキにならない、
ガキは相手にしない!



●以上を踏まえた上で、楽しく時間が過ごせるようにする。






…理想ですね。
出来るだけ、
こうありたいとは思っていますが、
なかなか難しいかもしれません。





確かに後味の悪さが残りましたが、
ギルドに関して、
人とのつながりに関して、
色々考えさせてくれたギルドでした。


何より一番大きかったのは、
ZAX以外の人たちと、
定期的に行動するようになった、
影響を受けるようになった、
ことかもしれません。


「明日からは、
また冒険だなー!」


そう思いながら、
フォードもリコールを唱えました。


to be continued...

 
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